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2010年3月27日 (土)

八千穂高原雨氷の美と無惨

沈もうとしている月明かりの駒出道を八千穂高原に向けて上っていく。遠目のヘッドライトに浮かび上がる落葉松の姿が異様だった。前夜の雨氷樹から予想はしていたが,想像を絶する異様さだった。朝焼けに反射する雨氷の木々を撮るために上ってきたのだが,

003_6886 駒出池を過ぎた上のS字カーブに停車し,白樺林越しに朝焼けを待つが,白樺の枝先に付いた氷の量がかつて見たことが無い程ビッシリと付いていた。

003_6910 白々と明るくなった空を見上げ,背後に異様な気配に振り返ると,目に飛び込んできたその殺伐とした光景に言葉を失ってしまった。

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こんな状態では,八千穂レイクから八千穂高原,レストハウスふるさと付近の状態が心配になり,朝焼けどころではなく,更に上ってみることにする。

八千穂レイク北線付近の白樺群生地でも着氷しているものの,駒出池付近ほどではない。

003_6927 国道299号線に出てみると,着氷の程度は美しく鑑賞できる程であったので一安心。

003_6954 雨氷の枝が朝日を反射して美しい八千穂高原の朝を迎える。

003_6986 日の出時刻,まだ明け染めぬ空の青さになぜかホット胸をなでおろした。

003_6998  白樺の枝に付いた氷が美しく反射する。

003_7137  レストハウスふるさとから八千穂高原雨氷の全景を見ようと上ったが,スキー場から松原高原方面へは通行止めになっていた。八千穂高原スキー場情報で松原湖からは倒木のため通行止めとは知っていたが,スキー場から上が通行止めとは思わなかった。止むを得ず八ヶ嶺橋に引き返し,雨氷全景を見てみる。向かい側の御座山も雨氷の様だった。

003_7086  朝日も高く昇り,こちらのダケカンバも,

003_7163 手前の落葉松も,虹色に輝きだした。

003_7107 後ろでは吹き始めた風に枝先の氷同士が触れ合い,ガラスの風鈴が鳴るような爽やかな音が流れる。 

003_7218 花木園上の白樺にも付いた雨氷で重そうに枝先が垂れ下がる。

003_7231 白樺群生地は雨氷の付き方が少ない。

003_7239 八千穂レイク北線からの入口の大きな白樺も枝先を僅かに垂れながらも朝日を浴びている。

003_7257 八千穂レイク周囲の落葉松に付く雨氷にも濃淡あり。

003_7373 駒出道を下っていくと透明な氷の付く枝が多くなる。

003_7331 枝の太さの2~3倍もの氷が付いている。

003_7409 浅間山を望む白樺はほとんどの枝先が弓のように曲がっている。

003_7391 八ヶ嶺橋からの景色に似ているが,駒出池上部の白樺に付いた雨氷がおびただしい。

Img_0757 落葉松は雨氷に耐えて,

Img_0788 太陽にも輝いて美しいのだが,

Img_0743 白樺の姿は惨い,無惨だ。

昨年から白樺を保護するために,雑木を間伐してきた。それまでは雑木と共に白樺も太陽の光を求めて雑木の間から上に上に葉をもたげ,強風に吹かれても雑木達に和らげられていたので,幹を太くすることなく上に上に伸びてきた。間伐が進み,白樺の林床に陽が射すようになったのは良かったが,細いまま育った幹は今回の雨氷の重さに耐えかねてしまったのだろう。

Img_0800 駒出道のミズナラの枝もビッシリと氷をまとってる。

Img_0790 陽も高く昇るとともに気温も上昇し,

時折吹く風に揺られた枝から溶け始めた氷の粒がバラバラと降ってくる。その大きさはゴルフボールほどの氷の固まりとなって道路に叩きつけられ路面に飛び散り,車に降り注ぎフロントガラスやボディーに傷を付ける。

さらに,悲惨だったのは八千穂高原のあちらこちらから木々の悲鳴が聞こえてきた。氷の重さに耐えかねて,枝が幹から引き裂かれる音や,根元から伐採と同じように折れて倒れる音が静かな高原に長いこと響いていた。

八千穂高原に通い始めて17年ほど経ったが始めてでおそらく最後の風景を見,自然の力の恐ろしさを改めて感じさせられた。八千穂高原の白樺純林が元に戻るには20~30年もかかるのだろう。

Img_0827 夕方になっても雨氷が溶けることはなかった。

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2010年3月26日 (金)

月光に煌めく樹氷

一仕事を終え,八千穂高原に向かう途中,月夜に照らされる遠方の八ヶ岳や秩父連山の山並みがクッキリと浮かび上がる。ヘッドライトに照らされる木々もいつもと何かが違う。いつもと違う不思議な思いで何時もと同じ道を上っていくのだが,カーブの外側がハッキリとヘッドライトに照らされて見る光景は15年通い続けた八千穂で始めてみる光景だった。

Img_0731 過冷却の雨が冷えきった木々に付く途端に凝固する雨氷は八千穂高原で良く見かける現象だが,これを雨氷と言うのだろうか?

Img_0727 見上げれば普段は細く伸びた枝先に指より太い氷の固まりがまとわりついている。

003_6835暗闇に慣れた目で良く見ると月明かりに煌めく木々達の美しい姿が広がっている。

003_6841普段は目も向けられない雑木だが,今夜はとても神秘的。

003_6844気温は-10℃,無風,音もなく。

003_6847寒さは全く感じない。

003_6853白樺はとても寒くて冷たそう。

003_6859月夜に輝く落葉松樹林。

003_6863順月光に照らされる名も知らぬ雑木は震え上がるほどの美人林。

003_6870明日の朝が楽しみだ。      

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